MORITAKU's MIVEC + TURBO FTO



<もりたくFTOのターボ化に対する基本コンセプト>
 もりたくFTOは、ターボ化を行うにあたっての基本コンセプトとして、高回転時のピークパワーよりトルクバンドの広さをチョイスしました。トルクバンドの広さをチョイスすることは、いかに低回転域からブーストを立ち上げるかがポイントとなります。しかし、低回転域からブーストを立ち上げると高回転域は必ずと言っていいほどブーストを保つことができません。

 そこで、もりたくFTOのMIVECカムは本来、高回転域でパワーを搾り出すためのハイカムとして使用していません。MIVECカムは、高回転時のパワーを絞り出すためではなく、高回転時のブーストのタレを抑制するために使用する方法を採用しています。そのためブーストの立ち上がりと最大トルクは、ワンサイズ大きなタービンより、より低速域から鋭いブーストの立ち上がりと巨大なトルクを発生させることに成功しています。高回転域はタービンの風量が絶対的に足りずパワーダウンするため、MIVECのハイカムと電子制御可変吸気システムをF-ConV PROで制御し、利活用することでその足りない風量を少しでも多く燃焼室へ取り込み、多くの排気を促し、エキゾーストハウジングのタービンブレードを回す工夫がされています。これによりエンジンを8300rpmまでシッカリと回しきることができます。

 この発想の転換により、もりたくFTOはフルノーマルを上回る低回転域のトルクと高回転域のパワーをしっかりと両立しています。スペックとグラフからもわかるかもしれませんが、MIVEC無しの場合、約260〜270psにとどまる事になります。ハイカムゾーンとなる高回転域はトルクダウン&パワーダウンするラインをトレースしてしまうため、実用域は6000rpmまでとなると思われます。
(より詳しい仕様については、別途記録4にて執筆中です。(;^_^A)


<もりたくFTOのスペック>
最大パワー 320ps (235.4kW) / 7500rpm
最大トルク 40kgm (392Nm) / 4270rpm
最大ブースト 1.1kg/cm2 (110kPa)
ブースト領域 2000rpm - 8300rpm
MIVEC切替ポイント 5500rpm
レブリミット 8300rpm
パワーウエイトレシオ 3.9kg/ps


<シャシダイによるパワー&トルクのライン>

(計測はエンジンブロー回避のため7500rpmまでで測定しています。実走行では8300rpmまで回ります。)


<もりたくFTOの写真集>
<もりたくFTOの写真>
<フロント ビュー>
前置きインタークーラー
(吸気温度の冷却性と見た目を重視)
<リア ビュー>
デュアル左右出しマフラー
(低速域のトルクと高速域のパワーを両立)
<エンジンルーム ビュー>
MIVEC+TURBO専用サクションパイプ
(フロントオーバハング重量を徹底的に削減)
(タービンを下方へマウントし熱害を激減)
<タービン ビュー>
GT25シリーズタービン
(フロントミッドシップへマウント前後重量バランスを重視)
(タービンブレードを回すためのエキマニ・フロントパイプ)
<FTOコントロールユニット ビュー>
VX-ROM/F-ConV PRO/空燃比計
(A/F計)による統合制御システム
<ブーストコントローラ ビュー>
EVCIIIブーストコントローラ
 (高精度ステッピングモータで制御)
<ドライバメータ ビュー>
カーボン調メータパネル
アルミメータリング 
<ブースト計 A/F計モニタ ビュー>
レーシングメータR115(機械式)
空燃比計(A/F計) AF700モニタ
<フロント足回り&リア足回り ビュー>
 
<もりたくFTOのセッティング状況>